【閑話休題】少子化時代を終わらせる為に・・・

はじめに


 *** 少子化の本当の原因は「衣・食・住」だった。低所得層が“人として生きる舞台”を失った30年の物語 ***


 少子化の原因は「価値観の変化」でも「若者のわがまま」でもありません。もっと静かで、もっと深くて、もっと誰も見てこなかった理由があります。それは、日本の“衣・食・住”の中にあった 「低所得層が人として生きる舞台」 が2000年前後に一斉に崩れたことです。


■ 1. 衣:縫製産業が消えた日、日本の人口再生産力も消えた


 2000年、大阪の縫製工業団地は 120社 → 2社 に激減しました。これは単なる産業の衰退ではありません。縫製業は、高卒・中卒・女性・都市周辺の低所得層を大量に吸収してきた「最後の労働集約産業」でした。


 実際、日本の縫製業の就業者数は


1990年:約120万人 → 2005年:約40万人


へと、わずか15年で3分の1に縮小しました(総務省「就業構造基本調査」)。


 この崩壊とほぼ同じ時期に、非正規雇用比率は 約20% → 33% へ急上昇しています(内閣府データ)。つまり、縫製業の崩壊が都市の低所得層を一気に非正規化したのです。


 非正規化した若者は、賃金が低い・雇用が不安定・住宅ローンが通らないため、結婚も出産も難しくなりました。


■ 2. 住:住宅の工業化が終わり、若者は家を持てなくなった


 1990年代まで、日本の住宅は「工業製品」でした。安い土地・安い建材・低金利が揃い、低所得層でも家を持てる時代が続いていました。しかし2000年代以降、<建築費は約1.4倍に上昇・土地価格も都市部で再上昇・非正規化でローン審査が通らない>。こうした変化が重なり、若者は“住”を確保できなくなりました。住が不安定な社会で、子どもを産むのは難しいのです。


■ 3. 食:人口減と海外依存で、若者が入れない産業になった


 農業・漁業・食品加工・外食・物流。これらは本来、低所得層の雇用の受け皿でした。しかし、


・農業就業者は1995年の約400万人 → 2020年に約200万人へ半減

・食料自給率は37%(先進国最低水準)

3K化で若者が入らない


 本来ここに流れ込むはずだった若者を、都市の非正規雇用が吸収してしまいました。その結果、地域の人口再生産力は弱まりました。


■ 4. では、なぜ一部の地域では子どもが生まれているのか?


 私の従妹の娘嫁は、6人の子どもを産んでいます。これは価値観の問題ではありません。その地域にはまだ、


・低い生活コスト

・家族ネットワーク

・地域の助け合い

・住宅の安さ

食の自給性


が残っています。つまり、“人として生きられる構造”が残っているのです。だから子どもが生まれる。都市ではその構造が消えた。だから生まれない。


■ 5. 結論:少子化とは「人として生きる舞台の崩壊」である


 低所得層が“人として生き、家族を作れる舞台”を失った。その舞台は衣・食・住の中にあった。2000年前後にその舞台が一斉に崩れた。だから出生率は下がった。これは価値観の問題ではありません。若者のせいでもありません。社会の構造が変わり、家族を作れる階層そのものが消えたのです。


結び


 今、社会は 低所得層が人として生き、家族を作れる舞台の再生・再構築 という重い課題と向き合っています。私たちは、共通の課題を乗り越えるために、まず何を跳び越えるべきなのか を知らなければなりません。その初手のハードルさえ越えれば、その後は比較的に容易であると断言できます。


*** 執筆協力 Copilot ***

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